今日は私の日常に欠かせないコーヒーという飲み物について。
仕事や会話、移動中のお供にといろんなシーンで消費されるコーヒーですが、何でこんなにコーヒーは愛されるのだろう。
私個人の感覚ですが、コーヒーを飲んでいる時間というのはその時間を主体的に生きているような気がします。カフェでぼんやりしている時でも、電車を待っている時でも、家でお茶する時でも、コーヒーがあることで自分は今積極的にその時間と空間を楽しんでいるんだという暗示?のようなものにかかる気がするのです。ただの待ち時間や自分一人で過ごす空間にも何か積極的な意味を持たせてくれます。
またその独特の香りや味が今いる現実から心を切り離してくれる作用があるようにも感じています。もちろんカフェインなどの成分による化学的な調節作用も働いているのでしょうが、コーヒーを飲むという行為自体にストレスが緩和される感覚があります。
自分の今いる環境を忘れさせる作用があるという意味ではいわゆるアートと共通していると思います。コーヒーの生産から加工、焙煎、抽出と多数の過程を経て我々の元へ届けられるという点でもアート(人工物)と言えそうです。
コーヒーが好きだと自覚した当初は味の良し悪しにとても意識的だったのですが、最近は少し考え方が変わってきました。美味しいコーヒーに出会った時の喜びは格別ですしもちろん味は重要なのですが、0か1かの違いが大きいように、その場にコーヒーがあるかないかの方が、そのコーヒーがハンドドリップかインスタントかの違いよりも大きいなと。
そう考えるようになってからはその場その場で提供される、あるいは自分で買うコーヒーを今までよりも楽しみ、今この場でコーヒーが飲めることに感謝するようになりました。一杯のコーヒーができるまでにかかる手間に思いを馳せれば、労せずしてその味を楽しめることに素直に感謝できます。