あまりにも素晴らしいライブだったので興奮冷めやらぬままに書いてみます。
彼女のことはMarionette レーベルから今年2月にリリースされたアルバム “Perlée de sève” で初めて知りました。
ジャンル分けが難しいけれど、Marionetteの他のカタログと共通する美意識を確かに感じられる1枚です。彼女の最も思い入れのある楽器であるバイオリンや声を軸にフィールドレコーディングサンプルなどが複雑にモジュレーションをかけられながら印象的なサウンドスケープを形作っています。
その彼女が来日していることを知り、しかも私の住む倉敷でライブをする!?
実はその前に京都の「外」で彼女がmiki yuiさん、山内弘太さんと共演するライブがあったことを終わった後で知り痛恨だったのですが、なんとご近所でライブをやるとわかり、必ず観に行くと心に決めていました。
約30分のセットでしたが、時間があっという間に過ぎていました。バイオリンや自身の声、おもちゃの鉄琴?みたいな楽器をBossのloop stationでエフェクトをかけながら多重録音していくスタイルでしたが、弦で弾いたり指で弾く奏法はもとより、バイオリンにゴムバンドやクリップをかけて物理的に変調させて聴かせる演奏が新鮮でした。
ボーカルには時々なにかフレーズのようなものが入るのですが、自作の詩でしょうか(インタビューを読むと詩も書かれているようです)。そしてそれらの楽器や声が複雑なレイヤーを作り、新たな倍音を生み出していく音像には鳥肌が立ちました。
会場はアーティストの方々もバーカウンターやソファでくつろいで他のライブやをDJを聴いたりしているスタイルだったので、幸運にも彼女とお話ができました。とても控えめで優しい雰囲気を纏った方です。今回が初のツアーとのことで、日本のオーディエンスは演奏を集中して聴いている印象があり、アーティストへのリスペクトが感じられると仰っていました。彼女自身日本の文化に興味とリスペクトを持って下さっているようで、今回のツアーのために用意したという特製の名刺を頂きました(冒頭の写真です。カタカナが振ってあるのが良いですよね)。日本酒の特に濁り酒がお気に召されたようです。
彼女のジャパンツアーはまだ始まったばかりですので、チャンスのある方は是非。次回はenvironment 0g in 大阪ですね。
参考までに彼女のインスタから今後のスケジュールを紹介します。
10月12日 environment 0g 大阪
10月14日 Tobira Records 加西
10月15日 Casablanca 73 nagoya 名古屋
10月18日 _n_o_v_o_ 東京
10月19日 Polaris 東京
10月20日 center.kanuma 鹿沼
10月21日 experimental rooms 新潟
10月26日 Periman 東京
10月27日 Sound Bar Pure’s 東京
10月28日 knock koenji 東京